ボウリング・フォー・コロンバイン [DVD]出版社/メーカー: ジェネオン エンタテインメント発売日: 2003/08/27メディア: DVD購入: 1人 クリック: 15回この商品を含むブログ (233件) を見る

 最近、アメリカづいて映画を見ている。
福祉国家welfare state」は、ドイツなどの 「戦争国家 warfare state」 との対比で、第二次世界大戦期のイギリスで使われるようになった言葉という。やはり福祉国家軍産複合体であり、「WAR ON POVERTY」→「WAR ON WELFARE」というスローガンにあるように、貧困にせよ福祉にせよ、戦争で金儲けなのだろうか。

 『ボーリング・フォー・コロンバイン』で、米国最年少の射殺事件が紹介されている。ミシガン州フリントで6歳の男の子が小学校で6歳の女の子を銃殺。ミシガン州は国内最大企業GMの本拠地で、フリントにも工場がある。その地区の生徒の87%が貧困線を下回る生活。この地域の若者の死因の第一位は殺人。

 彼の母親(タマーラ)は、生活保護を受給しているが、受給条件として就労を強制される。これが「ウェルフェア・トゥー・ワーク」あるいは「ワークフェア」と呼ばれる福祉改革だ。母親は、(おそらく)黒人でシングルマザー。アメリカでは生活扶助も民間委託でコスト削減で政府はお得。企業にとっても使い勝手の良い労働者と税控除があるからお得。

ムーア「子供の食料切符と医療保険のため州の福祉事業であるワーク・プログラムの下で働いていた。このプログラムは貧困層の自立に成功。設立者のG・ミラーは国内最大企業に雇われた。彼らは民営化された福祉事業を運営。その企業こそロッキード社だ。冷戦が終わり脅威となる敵の去った今これはうまい新規事業だ。人びとの恐怖を利益に変える“敵”を国内に発見した。タマーラのような貧しい黒人の母親だ。」
R・ピッケル保安官とのインタビュー
R「母一人の家庭で往復100キロを1時間半かけて働きに行き、1時間半かけて戻る。それが福祉か?でも政策としては親に働かせて責任を」
M「労働事業?[welfare-to-work]」
R「やめるべき事業だ。何のメリットもない。問題を増やすだけだ。」
M「保安官としてそう思う?」
R「ああ思うね」
R「本当は両親そろって責任を持つべきだがムリだ。」
R「だが母親を遠くで働かせても得はない。自給5ドル50のためにね」

M「このバスで彼女は通っていた。州の給付金を稼ぐためだ。彼女や貧しい親は毎日往復130キロの道をアーバン・ヒルズまで通う。国内有数の富裕な地域へ。タマーラは朝早く家を出て夜遅く戻る。子供にはめったに会えない。」

R「何になる?この事業を続けて。州やフリントやジェネシー郡の得は?子供の死は事業の抱える問題の一つでは?親を遠くへやって。この事業が社会にとって最善だと言える人がいたら私は理由を問いたい」

・バスに乗って仕事にでかける黒人男性とのインタビュー
働き出して3年
フリントにも似た仕事あるが自給は最低
それで65キロ先の3,4ドル高い方へ―8ドル50

・タマーラ一度に二つも仕事

  1. ディック・クラークス・グリルでバーテン
  2. ファッジェリー(州指定)

両者とも税の特別控除が適用、事業の受給者を雇ってるから
タマーラが2つの店で週に70時間働いても家賃は払えなかった
事件の一週間前大家は彼女に立ち退きを勧告
2人の子供を学校に通わせたい彼女はしばらく兄弟の家に身を寄せることに
だがその家で息子は32口径を見つけ持って学校へ

http://www.gm.com/

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%83%83%E3%82%AD%E3%83%BC%E3%83%89

http://www.lockheedmartin.com/wms/findPage.do?dsp=fnec&ti=100

http://www.michigan.gov/mdcd/0,1607,7-122-1679_1822_2802---,00.html
http://www.michigan.gov/mdcd/0,1607,7-122-1679_1822_2813---,00.html

  • フリント

http://www.cityofflint.com/

  • 学内銃殺についてのサイト

http://www.keystosaferschools.com/Map_School_Shootings.htm#Mich