東京奇譚集

東京奇譚集

なかでも「日々移動する腎臓のかたちをした石」がよかった。

半島を出よ (上)

半島を出よ (上)

半島を出よ (下)

半島を出よ (下)

思考実験としてはよくできているのだろうけど、かつての『コインロッカー・ベイビーズ』や『愛と幻想のファシズム』などのような衝撃を受けることはなかった。なぜなのだろう・・・。

呪われた町(上) (集英社文庫)

呪われた町(上) (集英社文庫)

この目に、ぐっ、ときて、
呪われた町(下) (集英社文庫)

呪われた町(下) (集英社文庫)

この口に、がぶっ、とやられる。
 原作は、1975年。60年代のリベラルな時代が終わりを告げ、保守の反動が台頭してきているころ。アメリカのどうしようもない「くそ」田舎の現実を、勤労規範や家族(性)規範から逸脱する人々の救いようもない心の闇を、上手に描いている。その闇を巣くう、いやある意味「救う」魔性の物語。魔性にかかるとおかしな思考や言動になるのだけれど、かかりはじめの頃は、魔性と理性が拮抗して、かなり面白い。ジョジョにも通じるものが・・・。それにしてもキングはすげーな。
 cfこのちょい後の1981年に、ディックの『ヴァリス』か・・・
http://d.hatena.ne.jp/Fkiri/20051022